ダニに対する舌下免疫療法は、時期に関係なく、いつでも始められますが、スギは6~12月から開始することが事が出来ます。 花粉症やアレルギー性鼻炎に対してはもちろんの事、喘息・アトピー性皮膚炎の発症予防や病状の改善といった効果が期待できます。治療を検討されている方はお問合せ下さい。 |
舌下免疫療法は、アレルゲン免疫療法(減感作療法)の一種で、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少しずつ体内に吸収させることで、アレルギー反応を弱めていく治療法です。
これまでは注射による治療が主でしたが、「通院が週に何回も必要」「痛い注射をしなくてはならない」など、患者さんにとって大きな負担になっていました。それを、舌の下からお薬を体内に吸収させることで「自宅で」「痛みなく」治療できるようにしたのが、舌下免疫療法です。
つらい症状を抑えられるだけでなく、根本的にアレルギーを改善させる治療法として期待が高まります。
しかし一方で、
といった特徴があります。
また、副作用として投与を始めた最初の頃に口内炎ができるなど、口腔内に関連した症状が出ることがあります。
ごくまれに重篤な症状を発現する可能性があります。
*日本では現在、スギ・ダニアレルゲンエキスのみ認可されております。
治療の対象となりうるかどうか、まずは診療で判断させていただきます。
治療のためにスギ花粉症、又はダニアレルギーと診断する事が必要ですので、アレルギー検査で確認いたします。
治療スケジュール・服用方法・起こりうる副作用を説明いたします。その上で治療を受ける意思を確認します。
初回投与後15~30分間は、副作用が生じないかクリニック内で様子を見ます。
そのため、初回投与時に限り、受付終了1時間前以後の来院の場合、初回投与を後日に延期させて頂く場合があります。
大きな問題がなければ、翌日から毎日自宅で服用して頂きます。
来院時に用法・用量が守られているかどうか、患者さんの体調や投与部位の状態、副作用発現の有無などを確認し、このまま治療を続けても良いかどうかを判断します。
前回と同じように、患者さんの体調や投与部位の状態、副作用発現の有無を確認します。
スギ花粉飛散期(1~5月)は、スギ花粉アレルゲンに対する過敏性が高まっており、副作用が発現しやすいと考えられるため、メガネ・マスクの着用などのアレルゲンの回避は必要です。
必要に応じて、アレルギー治療薬にて、症状軽減を図ります。
スギ舌下免疫療法中の方は、スギ花粉飛散期である・なしに関わらず、治療を継続することが可能です。 |
A:全体的に7~8割程度の方に何らかの効果があり、完治するのは2割程度と言われています。
効果が出始めるには少なくとも3ヶ月程度必要ですが、充分な効果が出るまで最低3年半必要です。
A:主な副作用は口内炎・口腔内の腫れ・のどのかゆみ・耳のかゆみ・頭痛などです。
口腔内の副作用は1~2割生じますが、ほとんどが治療を要さない軽症です。治療開始1ヶ月以内に治まる事が多いです。
まれですが、アナフィラキシーと呼ばれる重症の副作用(蕁麻疹・呼吸困難・腹痛・嘔吐など)の可能性もゼロではありません。
A:鼻症状が強い時期(スギ:春、ダニ:年中)・環境(スギ:外出時、ダニ:室内)から治療対象を選択します。
注射による皮下免疫療法ではスギ・ダニ同時治療が行われていることから、当院ではスギ・ダニ同時治療も行っていく方針です。
しかし、副作用の観点より、どちらか一方の治療で少なくとも開始1ヶ月問題ないのを確認してから、もう一方の治療を開始します。